Cambremer,France Vol.26

歴史を刻んで来たホテルには優雅な面影が残っている。あさの湿った空気はみずみずしく部屋に満ちのどかな一日が始まる。裏の牧場では馬とロバも目覚めたらしい。ノルマンデイを旅する人々を”将軍”という名前の看板犬が別れを名残り惜しそうに見つめていた。私は心のなかで再会を約束した。<Text by Kumiko Sakai>